「おひさま」の方言はふんとに変

おひさま2011.10.10

朝ドラの「おひさま」が好評のうちに終わったが、一つ残念なのは、その中の方言がかなりいい加減なこと。
しょっちゅう出てきた、
・おいでなさんし (いらっしゃいませ)
・うんまい (美味しい)
・~だいね(~だね)=群馬弁?
・~だに(~だよ)
・けえる(帰る)
・ふんとに(ホントに)
は、どれも安曇野・松本で聞いたことがありません。昔は少しは使ったのかもしれない(「ふんとに」は使うかも)が、標準語の中でそこだけ方言を強調して真似ているので、かなり変。
松本に何代も住む人に聞いても、やはりおかしいそうです。
松本市民芸術館の館長で、松本の本町に住まいもある串田和美さんだけが、さすが、
・「~じ」
・「~だよ」
とかをうまく使ってました。
「おひさま」の方言指導は「麻ミナ」というおひさまで少しだけ出た俳優さんで、長野県北部出身のようです。長野県の北部と中部では言葉もけっこう違う上に、東京で長く活動している方なら地元の方言もあやふやなのかも。
日本語に影響のある日本放送協会の、高視聴率を誇る朝ドラなら、安易に俳優でなく、地元の方言の研究者や、安曇野の地元に長く住む人が方言指導をするべきでは?
そもそもシナリオ段階で、方言をいい加減に脚色したのかもしれません。昔から東北弁がいい加減に脚色されるように。
「おひさま」のサイトを作るときも、あれもこれも許可が得られなかったように、東京のNHKの地方軽視が端的に表れているような気がします。
「おひさま」の後の朝ドラ「カーネーション」は、NHK大阪放送局制作で、大阪弁は、関西出身者としてなかなかええんちゃう、と感じます。関西出身でない役者さんが関西弁を話すのは大変でおかしいところもあるが、子どもの頃のドラマで聞いたまったくおかしい関西弁よりかなり改善してますね。
ところで、写真のおひさまのロケセットは、あと1年半だけはそのまま見られるようです。セットも、地元でボランティアなどが協力したのだから、TVのことだけ考えるのではなく、安曇野の観光のために残して欲しいモンです。


「おひさま」の方言はふんとに変」への4件のコメント

  1. 今晩は。
    私も前に書きましたが、『おひさま』方言の使い方が
    微妙に変ですよね。
    ・~だに(~だよ)
    は伊那谷弁?
    ・うんまい は使いません。
    松本のtypicalな dialectは基本的に語尾の
    ・ずら そうずら
    ・じ  そうだじ
    ・せ  そうせ
    の3変化ではないかと思っています。

  2. こんばんは。
    なるほど、「~せ」もありますね。
    松本の語尾3変化は何だか聞くと楽しいです。
    私は「~しなんで・・・」というのが好きです。

  3. ロケセットのマップは、http://ohisama.azumino-e-tabi.net/?page_id=159 を見て下さい。その中の①が一番有名なロケ地です。③も、混雑していないのでお勧めです。

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