別荘地に家を建てるまで(4)

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では煙突の何が問題かと言うと、どこに煙突を立てるかです。見た目がきれいなのはストーブの近くで壁に煙突を出し、壁の中か家の外に煙道を作るやり方ですが、これは壁の断熱が必要になるのと、煙突の熱が外に逃げてしまうので、効率的ではありません。また、煙が出て行く煙突の先端が屋根のてっぺんより低いと、屋根越しに風が巻き込んで煙突から室内に逆流することもあるので、煙突の先が屋根より高くなければなりません。
そんなわけで、私は煙突をストーブからまっすぐ立てて、天井近くで少し家の中心に曲げて出すようにしました。こうすると吹き抜けに立つ煙突からも熱が放出されて、熱効率は良くなります。ただ、欠点もあり、
・煙突全体の重さが重くなる。
  当然天井とストーブでその重さを支えなければなりません。
・煙突にすすが溜まりやすくなる。
  煙突内のすす(タール)は薪が燃えるときに蒸発した樹脂が冷えて固まって出来るものです。熱が室内に放出されるということはその分樹脂が冷えるので、タールが溜まりやすくなります。
・引きが強くなる。
  「引き」とは、煙突が吸い込む力のことです。煙突は熱い空気の上昇気流を利用して空気を外に出し、その分下から次の空気を吸いこむのですが、煙突が長いと、この上昇気流が強くなり、空気をどんどん吸いこみます。空気を吸いこむということはその分薪ストーブに新しい空気が入ってくるので、薪がどんどん燃えます。この状態を「引きが強い」といいます。引きが強いと、ストーブの火力の制御が難しくなります。
といったところが欠点です。
さて、煙突の話はこのくらいにして、次回は家の構造について書きます。真冬には氷点下10度位まで下がる土地で寒くないのか、移住を考える人にとっては気になるところでしょう。
写真はストーブの上の煙突部分です。ここに温度計をつけて、ストーブの火力調節の参考にしています。


別荘地に家を建てるまで(4)」への2件のコメント

  1. こんにちは 今日、ある場所で再会したつきいろです。
    ブログは時々読ませていただいていましたがコメントするのは初めてです。
    ちょっと照れくさいです・・・
    真冬の寒さ対策はとっても大切ですね。
    こちらの冬は痛さを感じる程の日もあります。

  2. コメントありがとうございます。
    そう、安曇野の冬は寒いですよね。ただ、林の中だとあまり風が当たらないので、吹きっさらしに比べていくぶんマシかも知れません。安曇野に屋敷林が多いのはそのせいでしょうか。
    今ちょっと忙しくって「次回」がなかなか書けてませんが、この週末にでもアップしますので、今後もどうぞ読んで、気軽にコメントしてください。

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