信州とっておき情報の取材を兼ねて、夫婦で諏訪から蓼科方面に出かけた。
まずは、藤森照信さんのメチャおもろい建築が見られる茅野の「神長官守矢史料館」界隈へ。
今年茅野市美術館から移築された茶室「空飛ぶ泥舟」は、下から青空をバックに見ると、本当に空を飛んで見える。
しかも素晴らしいのは、コンクリートの敷地に「展示」されているのではなく、足下はどなたかのネギ畑で、何の解説板もない。
そこからさらに、畑の中の、案内表示も何もないあぜ道を歩いて行くと、別の茶室高過庵が。
ピサの斜塔などと、「世界でもっとも危険な建物トップ10」に選ばれた傑作である。
なのに、ここも何の解説も書かれておらず、周りにはちょっと怪しげな窯などがあったりする。
屋根から木を突き出させている藤森さんのデビュー作、神長官守矢史料館は、中にも100円で入れて、資料庫に行くための階段とかも面白いが、ここでも諏訪神社の神官だった神長官守矢家と地元の古文書の展示物の解説文はあるが、なぜか藤森照信のふの字も書かれていない。
「空飛ぶ泥舟」と「高過庵」は、畑の中にあるためにまだ一般に公開していないのかもしれないが、蓼科や白樺湖が観光に苦戦している中で、これだけの観光資源をまったく活用していない茅野市自体が、藤森建築同様、謎に満ちている。
だからこそここは素晴らしいスポットですが。信州には、まだまだ初めて訪れて驚かされる穴場的スポットがあります。
藤森照信建築@茅野
映画・音楽・アート2011.08.28