官公庁と民間の発注方法の違い

会社・中町2009.02.01

「かんぽの宿」の騒動のニュースで思い出したが、先日こんなことがあった。
会社に一通の封書が届いた。安曇野のある公的な団体から、HPを作りたいので△△日に説明会をしてXX日にプロポーザルを出して欲しい、という内容。
面識のない団体からいきなり封書でそう告げられて、てっきり安曇野の取引先がうちを推薦して頂いた、有難いことだと思った。
電話をかけたら、担当者はいなくて「公正を期すためにいちおう何社かに案内を送った」と言う。
説明会に行ったら、どうも呼ばれた中の1社だけが担当者と知り合いで、説明会が始まる前から話し込んでいるし、終っても話をしている。
取引先に聞いても別に紹介などしていない、他に呼ばれた会社の人にも聞いたら、うちと同じようになぜ案内が来たのかわからないとのこと。たぶん電話帳か何かで調べたのだろう。
これって、「出来レース」で、知り合いの1社以外はいわゆる「当て馬」にされたのでは!? こんなに忙しいのに!
田舎の小さな公的機関の場合、信頼できる取引先に頼めばいいのを無理に公募したり複数から見積りを取る(「相見つ」と呼ばれる)ことがある。
それに、ソフトやWebの制作では品質やデザインが価格より大事なのに、道路工事のように価格だけで競争入札させる場合もある。
一方、先日、長野県でコンペした時は、いくつかの項目に分けて点数付けしてあり、その結果を公表して頂き、さすが、公明正大に真剣に発注先を選んでいた。
我々民間会社の場合、発注先を間違えると死活問題なので、信頼性・実績・品質・価格を総合的に判断し、相見積りが必要なら取り、必死で発注先を決める。
「かんぽの宿」は、出来レースならもちろんひどいし、そうでなく、オリックスが郵政民営化のメンバーでも信頼できる所で入札した値段も安くなかったなら大臣がストップをかける必要はなく、売却すると決まった赤字施設を売らずにいるのは税金の無駄使いを続けるだけだ。
これからの政治家には、限られた税金を無駄に使わないよう、発注先を真剣に適切に判断するという意識改革をお願いしたい。


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